電気学会全国大会講演要旨
2-056
実験値に即した光電子放出物理モデルの考案
◎矢部謙治・津田祐介・三宅弘晃・田中康寛(東京都市大学)・大平正道・奥村哲平・川北史朗・高橋真人(宇宙航空研究開発機構)
近年、通信や地球観測などの用途で数多くの人工衛星が宇宙空間で運用されている。しかし、それらの衛星の帯放電による誤作動・事故による被害が生じている。よって宇宙機の設計段階から帯放電を考慮した材料選定を実施する必要がある。本研究では光電子放出に注目し、光電子放出過程の物性検討を行っている。そこで本論文では、光電子の放出過程から考えた光電子放出物理モデルを考案し、理論値と実験値の比較・検討を行った。 その結果、理論値と実験値の傾向は概ね一致している結果となった。しかし、今回の計算では一部パラメータに実験値による回帰係数を用いるため、今後は計算条件や各パラメータの見直し及び取得を行って行く。