電気学会全国大会講演要旨
2-063
エポキシ樹脂の部分放電劣化における湿度の影響
◎小塩敏史・石川大輔・江原由泰(東京都市大学)
高分子絶縁材料は放電雰囲気中の湿度が高いと劣化が進行すると考えられる。エポキシ樹脂を部分放電に暴露した際の絶縁特性について報告する。エポキシ樹脂の部分放電劣化では湿度が高くなるにつれ、絶縁破壊時間が短くなる傾向を示す。高湿度時は印加電圧が高くなり、電流値は等しいが、放電電力が高くなる。また、雰囲気中の水分が劣化を促進するものと考えられる。そのため、高湿度時は絶縁破壊時間が短くなっている。正極性放電パルス発生頻度はどの湿度でも900発以上の放電パルスが発生しており、特に高湿度ではパルスの発生頻度は高い。時間経過による顕著な増減はなく、絶縁破壊まで1サイクルあたり850 〜1000発を維持している。