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傾斜磁場とSVD解析を併用した高空間分解能磁気ナノ粒子イメージングシステムの開発
◎白 石・広川愛生・田辺一博・山本和志・吉田 敬・円福敬二(九州大学)
磁気ナノ粒子イメージング(MPI)とは、高分子で被覆された磁気ナノ粒子(MNPs)の磁化応答を利用した新たな体内造影技術である。私たちはMPIの空間分解能改善に着目して、先行研究では0.8 T/mの傾斜磁場を用いることでMPIの空間分解能を高めた。
本研究では、MPIの空間分解能を更に高めるため、1 T/mの傾斜磁場を実装した。また、得られた電圧値である実験データに対して、SVDという方法を用いてMNPsの濃度分布に変換した。従来、濃度変換を行う際に使うシステム行列はMNPsの特性データを近似関数でモデル化して、モデルベースの濃度変換を行ってきたが、実際に濃度変換をする際には誤差が避けられない。この問題を解決するため、私たちは実際の実験環境でMNPsのシステム行列を直接測定して求め、実験値ベースの濃度変換を行って、MPIの空間分解能を大幅に高めた。