電気学会全国大会講演要旨
2-145
さまざまなクエン酸濃度のめっき浴から作製したFe-Pt膜
◎眞崎太郎・古谷和浩・柳井武志・中野正基・福永博俊(長崎大学)
Fe-Pt磁石は優れた耐食性を有し,医療・歯科分野への応用が期待されている。磁界発生源として磁石膜を応用する場合,ある程厚い膜厚が必要となる。本研究室では,厚膜作製法として電析法に着目し,現在までに,クエン酸を含むめっき浴から保磁力700 kA/m程度,膜厚20 m程度のFe-Pt厚膜を実現している。本稿では,短時間で所望する膜厚を得ることを目的に,成膜速度の向上としてクエン酸濃度に着目した。渡邊らはクエン酸を含むめっき浴から作製したFe-Ni膜に関して,クエン酸濃度を減少させると電流効率が改善し,成膜速度が向上すると報告している。本稿では,成膜速度の向上を目的に様々なクエン酸濃度のめっき浴からFe-Pt膜を作製し,その影響を検討した。