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耐熱型磁区細分化方向性電磁鋼板における溝近傍の磁区構造
○中西 匡(JFEスチール)・石田昌義(JFEテクノリサーチ)
変圧器の鉄心材料である方向性電磁鋼板には鉄損の低減が求められ、耐熱型磁区細分化方向性電磁鋼板では表面に溝を形成し磁区を細分化することで鉄損を低減している。
磁区構造を理解することで鉄損を低減する手法を見出すことが期待でき、耐熱型方向性電磁鋼板の溝近傍の磁区構造を、タイプⅡローレンツ走査型電子顕微鏡法により観察した。その結果、消磁状態で溝近傍には磁束が圧延直角方向である三角状の還流磁区が観察された。圧延直角方向に直流磁場を印加した場合では、三角状の還流磁区が大きくなり、また、180°磁壁を中心に左右に伸びた樹枝状の磁区が観察された。