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麹菌に及ぼす交流磁場の影響
◎海本賢都・宇戸禎仁(大阪工業大学)
麹菌(ニホンコウジカビ)は米を培地に培養することで米麹、麦を培地にすると麦麹などと呼ばれるものになる。麹菌は様々な酵素を作り出し、特にアミラーゼによるデンプンを糖へと分解する働きは味噌作りや日本酒醸造などに用いられる。麹の歴史は古く、弥生時代から使用されていたという説もあり、日本には馴染みの深いものである。これまでは温度管理により麹菌の糖の生成速度を制御していたが、さらに数Tの強い直流磁場を印加することで、細胞増殖や酵素反応の活性が抑制されるという報告がある。本研究では数mTの交流磁場を印加し、その影響について調べた。強磁場を使用してゆっくり発酵させることで新たな味の創出につながる可能性がある。