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ヒト細胞に対する交流磁界曝露による抗がん剤シスプラチン作用への影響
◎牛丸 透・柿川真紀子・山田外史(金沢大学)
医療分野への磁界応用として,交流磁界曝露による抗がん剤作用の増強について検討し,磁界を使用したがん標的化学療法を目指している。大腸菌を使用した基礎研究において,交流磁界曝露(50 mT,60 Hz)によって抗がん剤マイトマイシン作用が濃度換算で最大2.3倍に増強し,細胞において抗がん剤の膜透過性が高くなることが確認している。そこで本研究ではヒト肺がん細胞A549株での検討を行った。今回は,細胞の生死判別を行う方法として直接細胞の増殖能力を評価できるコロニーアッセイを使用して,交流磁界曝露(50 mT,60 Hz)による抗がん剤シスプラチン作用への影響を測定したので報告する。