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電流電力線通信によるコンセント接続機器識別
○池上洋行・江崎 浩(東京大学)
スマートビルディングにおけるコンセント機器の消費電力削減は重要な課題であり、スマートタップと呼ばれるコンセント単位の電力計が可視化を目的として運用されている。しかしながら、スマートタップの運用において、接続機器が何であるかを識別することができないため、設置コストが高いなどの大きな問題となっている。
そこで、本研究では、電力線通信を用いて、コンセントに接続された電気機器を識別するシステムを提案する。しかしながら、従来の電力通信では変調波がすべてのコンセントに伝わり機器識別システムを実現することができない。われわれはこの問題に対して、電流を用いた電力線通信を考案した。電流を用いた電力線通信を行うことにより、通信の範囲を、電源・コンセント・接続機器に制限することができる。本論文では、電流電力線通信の試作を行い識別システムの実現可能性を示した。