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電源コードの素線短絡検出器の試作と評価
◎深川健太・阿部哲平・水野幸男(名古屋工業大学)・吉田敦至(河村電器産業)
「電線の短絡」は、電気機器火災の主要な原因のひとつである。本稿では、素線短絡検出法を改良し、それに基づき試作した検出器の動作を評価した結果を報告する。素線短絡判定条件を「検知時間が3.0ms以上」かつ「解析範囲②内で電圧が復帰」することとして、素線短絡検出器を試作した。回路の評価方法として、家庭用電気機器の電源コードを想定し、長さ1mから4mまでの100V電源コードを用いた。検出器を取り付けた壁付コンセントにコードを接続し、素線短絡を人為的に発生させた。検出器の動作割合は、71〜91%であった。今後、精度向上を図るとともに、現場により近い状態での有効性を評価する。