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温熱覚呈示のための接触点検知
◎大澤友紀子・桂 誠一郎(慶應義塾大学)
近年,遠隔医療のための技術やコミュニケーションツールとして,触覚を遠隔地に伝送する研究が多く行われている。触覚の中でも温熱感覚は対象物の情報を得る上で重要となるが,従来の温熱覚呈示に関する研究は同一平面上において熱システムの温度分布を一様であると仮定することが多い。そのため人間が熱システムをなぞる場合等に伴う温熱覚の呈示や接触点の検知が困難であると考えられる。そこで本研究では熱システムの温度分布を考慮し,面における分布温熱制御を目的とした接触点検知の手法を提案する。具体的には,流入熱量オブザーバを熱システムに対して複数個設け,推定された熱流の値を用いることで検知を行う。提案手法の有効性をシミュレーションにより示す。