4-231
長距離走行時の省エネ実現に向けた惰行活用列車運転方式の検討
○行木英明・桑原梨瑛子・佐口太一(東芝)
鉄道システムの省エネ手法の一つとして、惰行を活用した省エネ列車運転がある。従来手法では、減速区間でのブレーキや再加速区間の力行を惰行に置き換えることを基本としており、駅間が長く、速度を維持して定速で走行する区間が長い場合、定速走行途中に適切に惰行を設定することが難しく、省エネ効果に限界があった。本研究では、進行方向とは逆向きの惰行シミュレーションの結果に基づき、定速走行中にブレーキが動作する区間、すなわちブレーキをかけないと速度が上昇する区間と、当該区間と相補的な、惰行で減速する区間を抽出し、両者を併せて惰行に置き換えることで、長距離走行時の省エネ性を向上させる手法を開発した。