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三相集中巻誘導電動機の基礎検討
青山真大・◎柳澤弘章(スズキ)・野口季彦(静岡大学)
誘導電動機の高効率化を目的に、集中巻ステータ構造とロータ導体を巻線形集中巻短絡結線構造とした三相誘導電動機を提案する。集中巻ステータ構造は、ギャップ磁束密度中に空間2次高調波が50%以上重畳するため、従来のかご形回転子では高調波二次銅損による効率悪化が懸念される。さらに集中巻構造の場合、隣り合うステータティース間で閉磁路が形成されるためエンドリングを用いた短絡結線回路の場合、十分なロータ起磁力を形成することが困難である。本稿では電磁界解析により、ロータとステータのスロットコンビネーションを5:3系列とした構造におけるすべり-トルク特性を明らかにし、三相集中巻誘導電動機の可能性を示した。