電気学会全国大会講演要旨
5-071
エステル系絶縁油と鉱油のブレンド効果-高電界特性の基礎調査-
◎藤澤拓弥・小栁洋介・宮城克徳・花岡良一(金沢工業大学)
近年,重電分野において環境面への配慮が議論されている。例えば変圧器などの静止機器に使用される電気絶縁油は,生分解性に優れたエステル系絶縁油が欧米を中心に開発され,IEC規格が制定されている(1)(2)。また,国内でもエステル系絶縁油が開発され,実用化へ向けて注目されている。一方,現地におけるレトロフィット(鉱油からエステル系絶縁油への入替え)の要望もあり,その際,油浸絶縁物などに含まれる残留鉱油とのブレンド(混合)が想定される。 今回筆者らは,植物由来のエステル系絶縁油と鉱油のブレンドが電気絶縁特性に及ぼす影響について, ①絶縁破壊電圧(交流) ②発光ストリーマの観測(負パルス)の調査した結果を報告する。