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超高頻度運行における列車ダイヤの頑健性と車両特性の関係に関する基礎検討
◎渡辺賢央・高木 亮(工学院大学)
通勤鉄道において,通過列車主体ダイヤの導入が旅客不効用削減に効果的で,かつ従来よりも省エネルギーであることを筆者らは示した。しかし,一般的に超高頻度運行計画では頑健性が低下し,日常的に頻発する小遅延の影響が許容できなくなることが懸念されている。頑健性の向上には余裕を列車ダイヤ上の各所に適切に配分することが重要だが,複数の通過列車を束にする形で超高頻度化を行う場合,こうした余裕は巡航速度の低下や巡航列車相互間の時隔延長などにより与えることになる。その適切な値などは車両の加減速性能の影響を受けること自体は明らかだが,その関係性は十分解明されていない。本論文では,超高頻度運行と車両性能の関係について基礎検討を行う。