5-124
鉄道向けバッテリシステムの最適構造検討
○黒川健也・桑野友樹・鈴木麻友(東芝)
近年、鉄道車両に蓄電装置を搭載し、一部または全線の非電化区間でも蓄電装置のエネルギーで走行する方式の鉄道の開発が国内外にて進められている。これらの蓄電装置としては、高容量、高出力、長寿命であるリチウムイオンバッテリが適している。特にLRTにおいては車両の搭載スペースが限られているため、搭載バッテリ量を最小にする必要があり、非電化の全区間を走りきるために、各電車停留所に設置された充電装置にて停車時に急速充電を行う方式が多くなっている。この充放電パターンはセル内部抵抗による発熱が増大し、バッテリセルの温度管理が課題となる。そこで本論文では、LRTの実走行を想定した走行パターンからバッテリ充放電電流を算出し、この結果を入力デー夕としてバッテリセルの温度上昇を計算し、この温度上昇を抑えるに適する冷却構造を検討した結果を述べる。