電気学会全国大会講演要旨
6-025
SrTiO3/BNを用いた誘電率傾斜機能材料によるGISスペーサの電界緩和効果
◎張 逸凡・石黒純也・栗本宗明・小島寛樹(名古屋大学)・加藤克巳(新居浜工業高等専門学校)・早川直樹(名古屋大学)
ガス絶縁開閉装置(GIS)などの高電圧機器の電界利用率を向上させるため,筆者らは,比誘電率分布を空間的に傾斜させたFGM(Functionally Graded Materials)のGISスペーサへの適用を提案している.今回,SrTiO3とBNをフィラーとして用いたFGMの誘電率分布を粒子運動シミュレーションより推定した.その結果,SrTiO3: 15 vol%とBN: 35vol%を充填した際に滑らかな比誘電率分布を実現した.さらに,この誘電率分布を有するFGMを同軸ディスク型のGISスペーサモデルに適用した際,最大電界が従来のスペーサに比べ21%低減された.