本稿では，アーク・グロー放電特性を用いて直流遮断器モデルを作成し，実測結果とEMTPによるシミュレーション結果を比較することで提案モデルの精度検証を行った。提案モデルは，電流及び電圧のパラメータのみから作成ができ，アーク電圧・電流特性に対しては指数近似，グロー電圧に対しては線形近似を行うと精度が高い。また，EMTPのTACSあるいはMODELSを用いることで，非線形等価抵抗として放電特性を容易にEMTP内部に組み込むことが可能である。更に，提案モデルは接点の動特性，過渡回復電圧及び遮断時間等を実用精度でシミュレーションが可能である。