電気学会全国大会講演要旨
6-052
Ar+O2熱プラズマ照射によるDBP混練PA6からのスポレーション発生促進
◎中野智之・中川拓也・田中康規・上杉喜彦・石島達夫(金沢大学)・西山 聖・堀邊英夫(大阪市立大学)・浅沼 岳・恩地俊行(富士電機)
配線用遮断器や気中遮断器の中にはポリマーの溶発現象を利用してアーク遮断能力を向上させているものがある。 筆者らは,ポリアミドへのフタル酸ジブチル(DBP)混練により,溶発現象によるガス噴出のみならず,微粒子を飛散させることに成功している。 この微粒子飛翔現象をスポレーション現象と呼ぶ。 ポリマー微粒子をアーク内に侵入させることでアーク冷却し,速やかにアークを遮断することができると考えられる。 今回,空気中に存在する酸素がスポレーションに及ぼす影響を確認するため, Arに酸素を混合させた熱プラズマをDBP混練ポリアミドに照射した。 その結果,酸素の混合によりスポレーション現象の発生が促進され,多くの粒子が試料から飛翔した。