電気学会全国大会講演要旨
6-075
スマートメータおよび日射計測を用いた配電系統における太陽光発電出力のリアルタイム把握
◎鴨野恭平・植田 譲(東京理科大学)
近年, 地球温暖化や化石燃料枯渇問題などから低炭素社会の実現のために太陽光発電設備(PV)の導入が急速に進んでいる。また, 2020年のPV導入量の約7割が戸建住宅のある住宅地域になると見込まれている(1)。もし配電系統や上位系統で事故が発生した場合, 単独運転防止のためにPVが解列さる。配電系統にPVが大量導入されると, 事故前にPVによって賄われていた負荷を上位側が把握していないと, 事故復旧後に必要な負荷量が把握できず過負荷が生じる恐れがある。この問題に対応するためにPV出力と需要をリアルタイムに正確に把握する必要がある。本論文ではスマートメータが各家庭に普及していると仮定して, スマートメータから得られる発電量の30分積算値, および日射強度と同地域の高圧配電線潮流の1分値データを用いてPV総出力をリアルタイムに推定する手法を提案する。