太陽光発電システムの導入拡大に対する電力系統運用のためのPVS出力分布把握において、日射データや全天空画像を相互利用することで精度向上が期待される。本報では、まず半径4km内の8地点で観測されたある日の日射データを用いてクリギング法による日射強度分布推定を行った。さらに、得られた日射分布図と全天空画像の雲の空間分布を比較し、相互利用の可能性を評価した。その結果、クリギング法だけでは全天空画像中に確認される小さな雲による日射の遮蔽を表現できていなかった。そのため、クリギング法に全天空画像情報を利用することで、より正確な日射強度分布を得られる可能性が示された。