電気学会全国大会講演要旨
6-109
PSS制御設計のためのシステム同定手法に関する検討
◎溝口知宙・橋口卓平(九州産業大学)・辻 隆男(横浜国立大学)
現在,日本の電力系統はくし型構成の電力系統であり,弱制動の長周期動揺の発生がよく知られている。この動揺を抑制する装置として低コストで柔軟な系統運用ができるPSS(系統安定化装置)がある。このPSSを適切に設計することで系統の安定化が期待できる。そこで制御設計の際には制御対象となる長周期動揺モデルが必要であり,その制御対象モデルの同定の精度が高いことが望ましい。そこで本論文では,2地域モデルを用いてシステム同定を行うことで制御対象モデルの導出を行った。特にシステム同定の手法を確立するために必要となる各種パラメータ(サンプリング周波数,次数,データ数)の決定法に関する解析を行ったのでその結果を示す。