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省データ量を志向した翌日最大電力需要予測に関する検討
◎根岸信太郎・高山聡志・石亀篤司(大阪府立大学)
ローカルな電力システムでは供給対象の需要家が流動的に変化し,従来のような数年分の需要データを用いた統計モデルによる予測を行うことは難しい。また,需要家側のスマート化によって多様な情報を計測できるようになる。そのような状況で従来の予測手法を援用すると,需要予測に必要なデータ量の増大が懸念される。従って,ローカルな電力システムにおける電力需要予測では,より短期間の少ないデータ量で精度のよい予測を行う必要があるといえる。そこで本論文では,基礎検討として従来の大規模な電力システムを想定し,品質工学分野で提案された多変量解析手法(MTシステム)の1つであるT法を用いて,予測対象日と同じ曜日である直近数週間のデータを基にした翌日最大電力需要予測を行った結果と従来法である重回帰分析との比較結果について報告する。