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電力系統におけるポートフォリオ選択を用いた変圧器増強・更新手法の一考察
◎森 優太・岩本伸一(早稲田大学)
我が国の電力流通設備は更新推奨時期を控えるものが多くなり,本格的な更新時期を迎えようとしている。上記背景により,設備の故障率の増加,設備投資の集中化が懸念され、信頼度及び経済的なリスクの増加が予測される。しかし,一時期における設備更新限界量が存在することから,更新設備の選定・ピーク平準化の必要性が重要視されている。また、今後の電力需要成長率は一定の値を示すことから、部分的な機器増強の必要性も案じられる。そこで本稿では,金融工学の代表的な数理計画モデルの一つであるポートフォリオ最適化モデルを電力流通設備計画に応用する。この手法により信頼度と経済性に着目した変圧器増強・更新計画手法を提案していく。