電気学会全国大会講演要旨
6-162
太陽光発電大量連系時の冬季家庭用エアコンによる需給調整ポテンシャルの予備的評価
◎藤原啓資(東京大学)・浅野浩志・坂東 茂(電力中央研究所)
将来、天候によって発電量が大きく変動する再生可能エネルギー電源が増えると、従来の系統信頼度を維持することが現在よりも困難になる。そこで、本稿では家庭用エアコンを制御して急激な再生可能エネルギー電源の出力変動吸収可能性について定量的に議論する。対象地域は東京電力管内とし、管内の家庭用エアコン消費電力需要と、快適性を考慮した下げしろとして利用可能な電力需要量を推定する。エアコン消費電力推定量と東電管内における大量導入された太陽光発電による発電変動量の推定値とを比較し、結果として、時期に依存はするものの、快適性を考慮しても昼間に50%弱は吸収可能である結果を得た。