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風力発電大量導入時における地域間電力融通の必要性に関する基礎的検討
◎越阪部卓也・福井伸太(東洋大学)
我が国では、風力発電の大量導入を長期的な将来を見据えた目標が立てられている。しかし、将来、風力発電出力が増加されることで、需要に対する供給予備力の確保目標値を超えてしまう場合がある。予備力の保有量が大きいと供給支障は少ないが、設備投資が過大となってしまう。
そこで、本稿では、2030年に風力発電が大量導入されていることを想定し、2014年現在の風力発電既存設備から様々な前提条件より、予備力の基準としている値を上回る風力発電出力を算出した。
春夏秋冬それぞれの代表する1日における発電出力を10分おきに求め、予備力を上回る時間帯は、他の系統へ融通することについて検討した。また、本稿では、東日本地域(北海道、東北、東京)を対象とした。