電気学会全国大会講演要旨
6-224
負荷平準化と電圧制御を目的とした系統用蓄電池システムの容量決定に関する基礎検討
◎赤木 覚・芳澤信哉・吉永 淳・伊藤雅一・藤本 悠・林 泰弘(早稲田大学)・矢野 孝・中幡英章・久田俊哉・チャンスンマイ(住友電気工業)
東日本大震災以降,電力需給の逼迫が懸念されている。一方,再生可能エネルギーの固定価格買取制度施行により,配電系統に連系される太陽光発電システム(PV)は増加傾向にある。しかしながら,PVが大量導入された場合には,軽負荷時にPVの余剰電力により需給バランスが崩れ,更にはPVの出力が天候に依存し急峻な電圧変動を引き起こす可能性があるため,タップ制御機器では電圧逸脱を回避できない恐れがある。そのため,系統側では需給調整と電圧制御の双方を同時に実施する必要がある。そこで本稿では,系統用蓄電池を用いて負荷平準化と電圧制御を同時に実施することを想定し,系統用蓄電池システムの容量と負荷平準化効果・電圧制御効果との関係性を定量的に評価することで制御に必要となる容量の算定を行う。