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ウィンドファーム内におけるウェイクロスの分析調査
◎山本隆史・山口洋樹・伊庭健二(明星大学)
再生可能エネルギー、特に風力発電の普及促進が期待されている。しかし、日本は国土が狭く風力発電に適した土地が限られているのが現状である。そこで、本稿では風車配置を適切に行うため、ウェイクロスの実体を分析調査した。ウェイクロスは他の風車がある風車の風上に位置する時に、風下に入った風車の出力が低下する現象で、風車直径の10倍の間隔を空けることが望ましいと言われている。分析調査には国内に実在する山間部と臨海地域のふたつのウィンドファームで1秒間隔に実測されたデータを用いた。
ウェイクロスの分析はウィンドファームの境界付近に立つ2基の風車を選び、2基を結ぶ直線方向に風が吹くときに、風上の風車出力から風下の風車出力を引いた偏差で定量的に評価した。