7-015
超高圧から配電まで一貫した系統における負荷電力と第5次高調波電圧の関係
○雪平謙二・岡田有功(電力中央研究所)・松田勝弘・千田卓二(東北電力)
負荷機器の高調波電流は,一般的には負荷電力が大きいほど大きくなる。高調波電圧は,高調波電流が流れたときの電圧降下によって生ずるものなので,高調波電圧の大きさは電力需要に連動するはずである。しかし高調波電圧と電力需要は反対の時間推移を示す。一見不思議なこの現象は,高圧需要家の三相機器とそれ以外の機器とでは高調波電流がほぼ反対位相で発生していることが原因であることを明らかにした。これまでは6.6 kV系統での測定結果の分析であったが,本報告は,超高圧系統から6.6 kV系統まで直列に接続された系統で測定し,すべての電圧階級で高調波電圧と電力需要が反対の動きを示すことを確認したものである。