7-019
深埋設絶縁独立接地による電位上昇抑制効果の検証
○吉岡和輝・山本和男・角 紳一(中部大学)・深山康弘・柳川俊一(昭電)
近年,携帯基地局に落雷することにより生じる周辺住宅への雷被害の波及が問題となっている。その主たる原因は落雷時に生じる携帯基地局接地の電位上昇である。そのような被害の対策方法の一つとして,雷電流を携帯基地局の接地から大地に放出するのではなく,別途設けられた接地線により地中深くで放出する「深埋設絶縁独立接地」が提案され,一部の携帯基地局では実際に運用されている。ただ,この手法は,万能ではなく設計方法を間違えると,深埋設絶縁独立接地線の絶縁導線部分に大きな過電圧が発生し,絶縁破壊が生じ,その役割を果たせなくなることが懸念されている。そこで本論文では,FDTD法(Finite-Difference Time-Domain method)用いて深埋設絶縁独立接地の有効性と問題点について検討した結果を報告する。