7-022
配電用耐雷機材の1相省略による焼損抑制効果の検討
○松浦 進・森松 達(北陸電力)・石本和之(電力中央研究所)
非接地系統の配電線では,雷撃により1相でスパークオーバが発生した場合には,地絡電流が小さいため短時間で自然消弧する。このため,高圧機器が無い柱の避雷器については,取付箇所を3相から2相に減らしても断線原因となる短絡の防止が可能である。避雷器を1相省略して2相に取付けた場合,避雷器を省略した相のスパークオーバの発生が,他相の避雷器の通過電流を軽減して焼損を抑制する可能性がある。そこで,筆者らは,これまでに避雷器の2相取付による焼損抑制効果について検討してきた。本稿では,更なるコスト低減を目的として,酸化亜鉛素子を内蔵する高圧電線保護用アーキングホーン(耐雷ホーン)の2相取付による焼損抑制効果について検討した結果を報告する。