電気学会全国大会講演要旨
7-089
低圧配電網における仮想同期発電機の振動抑制および無効電力制御
◎劉 佳・三浦友史・伊瀬敏史(大阪大学)
インバータを用いた分散電源の大量導入により電力系統の慣性が不足しがちになるため,同期発電機の動揺方程式を模擬する仮想同期発電機というインバータの制御方法が提案された。しかし,慣性による過渡状態の振動が問題になっている。筆者らは先行研究では仮想インピーダンスを用いて仮想同期発電機の振動を抑制する方法を提案したが,線路抵抗を無視できない低圧配電網へ直接適用すると予想通りの結果が得られない。本稿では,先行研究で提案した方法を低圧配電網へ適用する際に起こった問題を分析し,仮想インピーダンスと無効電力制御の見直しにより,その問題を解決した。提案した制御方法の効果はシミュレーションにより検証した。