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関東周辺での落雷に伴う電荷モーメントの地域特性に関する研究
◎山下純平・芳原容英(電気通信大学)・成田知巳(東京電力)
落雷電荷モーメント(Qds)に注目することにより,日本の北関東における対地雷の電気的特性を調査した。落雷位置標定システム(LLS)からは落雷位置と時刻,落雷極性とピーク電流(Ip)が得られる。一方,LLSにより標定された落雷から発生したELFトランジェント波形は北海道の母子里で観測される。このELFトランジェントにより,Qdsが導出される。本研究では2011年から2013年のうち,のべ500日間のデータ解析を実施し,QdsとIpそれぞれの統計的空間分布を作成し比較した。その結果,大きなQdsを持つ負極性雷は正極性雷よりも多く,主に内陸に分布していることが分かった。一方,大きなIpを持つ負極性雷は沿岸部及び海上に多く分布していることが判明した。