7-112
電荷レーダ法による電力ケーブルの劣化診断に関する基礎検討
◎鵜木武人・金 明煥・村上義信・長尾雅行・穂積直裕(豊橋技術科学大学)・栗原隆史・岡本達希(電力中央研究所)・内田克己・辻 泰三(中部電力)
我々が開発している「電荷レーダ法」を適用すれば架橋ポリエチレン絶縁ケ-ブルの劣化位置を標定できる。この方法は分極パルスにより水トリー劣化部を分極させた後逆極性脱分極パルスを伝搬させ、脱分極に伴うエコー波形を観測する。前報では同一試料において、バイアスパルス及び脱分極パルス電圧の大きさを変えて位置標定試験を行った。引き続き電荷レーダ法における基礎検討として、劣化度の異なる試料を用いて位置標定試験を行った。
測定の結果、劣化度に依存して信号強度が増大することが分かった。よって電荷レーダ法はある程度の位置標定が可能であり、相対的ではあるものの劣化度についても評価可能であることが分かった。