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500kV経年OFケーブルの残存電気性能評価
◎松谷悠司・嘉屋 健・濱脇通之(関西電力)
日本で初めて採用された500kV OFケーブル(経年39年)に対して,耐電圧試験(主にインパルス試験)を実施し,残存電気性能を評価した結果を報告する。当ケーブルは運開当初から構造に起因する不具合が確認されていたが,接続箱の油中ガスの分析により異常進展傾向を管理しつつ設備を使用してきた。昨年,改修に伴い撤去されたケーブルの解体調査を実施したが,ケーブル絶縁紙約225枚中,最外層から最大2枚までの炭化痕が確認されたのみであった。また今回実施した耐電圧試験においても納入時のインパルス規格値-1860kV,規格値より100kV高い-1960kVを満足しており,絶縁性能の劣化は認められない結果となった。