• セッションNo.1 排気触媒システム(OS)
  • 5月24日 パシフィコ横浜 301 9:30-12:10
  • 座長:佐藤 進(東京工業大学)
OS企画趣旨
ガソリンおよびディーゼルエンジンの近未来の内燃機関搭載車のゼロ・エミッション・低CO2(Well to Wheel)に向けたキーテクノロジーとなる排気後処理技術について,排出ガス浄化触媒および粒子等捕集装置,そしてそれらの効果的な活用に向けたシステム化や制御方法等を含めた最新技術を議論する.
企画委員会
排気触媒システム部門委員会
オーガナイザー
佐藤 進(東京工業大学)
No. タイトル・著者(所属)
001

リーン/リッチのλ振動による三元触媒のメタン浄化性能向上に関する研究

津田 豊史・三浦 和也・山平 一也・伊藤 裕也・横尾 正太・木俣 文和(スズキ)

メタンは自動車排ガスに含まれ,その温室効果はCO2の約25倍と高い.またメタンは化学的に安定であり,三元触媒による浄化が困難である.本研究では,リーン/リッチのλ振動を与えたときのメタン浄化性能向上に三元触媒のOSC機能が強く関与していることを明らかにした.またこのメカニズムをin situ FT-IR分析によって調査した.

002

触媒材料内部のガス拡散メカニズム解明と三元触媒開発への適用

松村 益寛・平原 美恵・桝井 茜・重津 雅彦・山田 啓司(マツダ)

触媒材料内部のガス流れを制御し貴金属粒子との反応性を向上させることを狙い,無機酸化物に任意の大きさの細孔を形成する技術に着目した.触媒層内部へのガス拡散性および貴金属粒子との接触効率が高まる細孔径に関して,微細構造モデル化技術,および仮想構造におけるガス流れシミュレーションを検討した.

003

尿素SCRシステムにおける尿素副生成物形成過程の定量的解析

稲崎 健太朗・前島 辰哉・西村 佳那子(同志社大学院)・松村 恵理子(同志社大学)

尿素SCRシステムにおいて,拡散板上の尿素水液膜は尿素副生成物を形成することでNH3生成および均一分散を阻害することが知られている.本報では,ラマン分光法を用いて,実機排気管を模擬した実験系において,拡散板上の尿素水液膜から形成される副生成物の時系列質量変化を定量的に解析した結果について報告する.

004

一次元モデルによる微粒子フィルターのPM堆積再生シミュレーション(第2報)
-GPFにおけるPMの最適な酸化条件-

中村 真季・横田 幸治・小澤 正邦(名古屋大学)

昨今,大気汚染の原因となる自動車排ガス中の粒子状物質(PM)の排出規制が年々厳しくなっている.ガソリンエンジンから排出されるPMはガソリン微粒子フィルタ(GPF)を用いてPMの捕集と除去を行う.しかし従来のディーゼル微粒子フィルタ(DPF)とは排ガスの組成や再生条件が異なることから,GPFに最適な再生過程の条件を提案する必要がある.以上から本研究は,一次元数値計算モデルを用い,GPF内部のPM酸化の詳細な数値計算を行い,酸素濃度,排ガス流入量,触媒性能等の詳細な解析を行った.その結果から,GPFにおける最適なPM酸化条件を提案する.

005

給気加熱と真空断熱DPFを備えるハイブリッドシステムの開発

津田 稔・石田 雅照・山西 大・大原 順一・前田 和幸(水産研究・教育機構水産大学校)

DPFの連続再生機能を備えるハイブリッドシステムを開発するために,給気系統に給気加熱装置,排気系統に真空断熱されたDPFを設置した214kW/3101min-1のディーゼルエンジンを用いて,連続低負荷運転時における性能を解析した結果,低負荷運転時においても充電/給気加熱を効果的に実施することによりDPFが連続再生されることを明らかにした.

006

実路走行試験時の温度湿度が乗用車の排出ガスに与える影響

川原田 光典・奥井 伸宜(自動車技術総合機構)

乗用車の認証時の排出ガス試験は,温度湿度が一定に保たれた環境で実施される.しかし実走行では,季節により様々な温度湿度条件が考えられる.そこで著者らは既報にて温度湿度の影響の補正方法を台上試験のデータにより検討した.本報では,その結果を実路走行試験時のデータに適用し,温度湿度影響について検討した.

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