イベント企画
北九州市立大学 GEEKKイニシアチブ 次世代ギーク高校生ポスターセッション
2026/9/2(水) 15:30-17:30
特別会場
特別会場
| 【企画概要】北九州市立大学が2024年度よりJST「次世代科学技術チャレンジプログラム (STELLAプログラム)」として実施している,高校生向け情報科学・情報工学人 材育成プログラム「GEEKKイニシアチブ」は,高校生が大学の研究環境に触れな がら,情報分野における探究・研究活動へ主体的に取り組むことを目的としてい る.受講生は,プログラミング,データサイエンス,エッジコンピューティン グ,AIなどの分野について学び,各自のテーマに基づく研究・開発を進めてい る.本企画では,GEEKKイニシアチブの取り組みを紹介するとともに,2期生によるポスター形式の研究発表を行う. | |
司会 | |
| 松岡 諒(北九州市立大学 国際環境工学部情報システム工学科 准教授) | |
![]() | 【略歴】博士(工学)。北九州市立大学国際環境工学部情報システム工学科准教授。画像処理、人工知能および高次元データ解析に関する研究に従事。2024年度からは、JST「次世代科学技術チャレンジプログラム」の一環として実施する高校生向け人材育成プログラム「GEEKKイニシアチブ」の企画・運営に携わり、高校生の情報科学・情報工学分野における探究・研究活動を支援している。 |
15:30-17:30 ポスター発表 北九州市立大学 GEEKKイニシアチブ プログラム 受講生 | |
| インタラクティブ3にて展示 | |
| 展示 番号 |
ポスタータイトル・発表者・概要 |
|---|---|
| #24 | 「マルチモーダル画像生成AIを用いた衣服画像生成手法の検討」 森川 舞(鹿島朝日高等学校 3年 ) |
| 本研究では、マルチモーダル画像生成AIを活用した衣服生成システムの構築モデルの制作を目的とし、基礎検討として服画像の前処理および画像キャプション付与の有効性について検証した。まず、服画像に対して平滑化や背景除去などの前処理を行い、画像キャプションモデルを用いてレースやリボン、色、形状などの特徴をテキスト情報として抽出付与した。このマルチモーダルデータを用いてDiffusionベースの画像生成モデルを転移学習させ、そのモデルの画像生成精度をFIDを指標として性能を評価した。今後は、装飾の多い衣服への対応や、イラストから3Dモデル・型紙を自動生成する手法へ発展させ、誰もがオリジナルの衣服を制作できるシステムの実現を目指す。 | |
| #25 | 「線状降水帯における局地的降水特性と発生前気象条件の共通性分析 ―早期の危険察知に向けた事例比較―」 中間 紫音(福岡県立香住丘高等学校 2年 ) |
| 近年、線状降水帯による豪雨災害が各地で発生しており、被害を軽減するためには、危険性を早期に把握することが重要である。本研究では、気象庁が公開する降水量、風向、湿度などのデータを用いて、線状降水帯に伴う局地的な降水特性と、発生前から発生時にかけての気象条件の変化に着目する。発生事例と非発生事例、ならびに同一日・近接地域における降水状況を比較した結果、同一日・近接地域であっても降水の強さや継続時間に違いが見られた。また、発生事例と非発生事例の両方で東寄りの風や高湿度が確認される一方、発生事例では強い降水が同じ場所で継続する傾向が見られた。これらの結果から、線状降水帯の危険性を早期に把握するためには、単一の気象条件や一時点の観測値だけでなく、発生前から発生時にかけての風向、湿度、降水量などの時間変化を複数事例で比較することが重要であると考えられる。本発表では、線状降水帯の発生事例を中心に、発生前の気象条件に共通して見られる特徴の有無を分析し、早期の危険察知や防災・避難行動への応用可能性について考察する。 | |
| #26 | 「大規模スポーツイベントが時間帯別電力需要に与える影響の推定 一FIFAワールドカップ日本対ブラジル戦を事例」 西野 奏吾(福岡県立香住丘高等学校 2年 ) |
| 2026年6月30日に行われたFIFAワールドカップ日本対ブラジル戦では、ハーフタイムなどに福岡市内の水道使用量が急増したことが福岡市水道局により公表され、試合観戦に伴う人々の行動変化が水道需要に反映された事例として注目された。そこで本研究では、電力需要に着目し、大規模スポーツイベントの開催が時間帯別電力需要に与える影響を定量的に推定する。公開されている電力需要実績を用い、試合日を除く期間のデータから、曜日、時刻、気温などを考慮した電力需要の予測モデルを構築した。このモデルに試合当日の曜日や気象条件などを入力し、日本対ブラジル戦が開催されなかった場合に想定される電力需要を推計することで、試合当日の実測値と推計値との差を、試合開催に伴う電力需要への影響の推定値として算出した。 | |
| #27 | 「手書き途中式を段階的に添削するAI数学学習支援アプリケーションの設計と実装」 藤本 健佑(福岡県立香住丘高等学校 2年 ) |
| 背景:現在の数学学習支援システムでは、最終解答の正誤判定や完全な解答提示を行うものが多い。一方、学習者が途中式を記述しながら解答を進める過程を継続的に評価し、必要最小限のヒントを提示する機能は限定的である。 目的:手書き途中式をAIが解析し、解法の誤りや不足を推定するとともに、答えを直接提示せず、学習者が自力で解答を継続できる次の一歩のみを提示する学習支援システムを設計・実装する。 技術:OCR、数式認識、LLMを組み合わせ、解法の多様性を許容した添削を実現する。 | |
| #28 | 「SNS画像を用いた道路異常検知に向けた浸水レベル判定の基礎検討」 石井 美空 (福岡県立新宮高等学校 3年 ) |
| 近年、局地的な豪雨による道路冠水や浸水被害が増加しており、迅速な浸水状況の把握が求められている。本研究では、SNSに投稿された道路浸水画像を対象として、画像処理によって水領域を抽出し、その割合から道路の浸水レベルを判定する手法について基礎的に検討した。具体的には、画像をHSV色空間に変換し、設定した色範囲に基づいて水領域の候補を抽出した。その後、画像全体に占める水領域の割合を算出し、浸水レベルを段階的に判定した。判定結果を目視による判定と比較したところ、水領域が大きい画像では一致する例が見られた。一方、水面の色は撮影環境や光の反射、濁りなどによって異なるため、設定した色範囲では水領域を適切に抽出できず、誤判定が生じる画像も確認された。今後は、YOLOなどの物体検出やセマンティックセグメンテーションを活用し、SNS上の災害画像から浸水、倒木、落下物などの道路異常を検出するとともに、道路の通行可否を判定する方法へ発展させる予定である。 | |
| #29 | 「自律的に自己成長を実現する状況分析能力を養うゲーミフィケーション技術に関する研究 」 大野 智己 (愛媛県立松山南高等学校 2年 ) |
| AIが急速に発達するこの社会において、生徒が自律的に学習を行うには、問題の奥にある仕組みやパターンの捉え方(スキーマ)を身につけることと、自分の状況や考えを客観的に見つめ直す「メタ認知能力」を働かせることが今まで以上に必要となる。しかし、従来の学習の中で、生徒自身がこれらの高度な思考を自律的に発揮することは難しい。一方で、対戦型ビデオゲームをはじめとするゲーミフィケーションの活用は、生徒のやる気や取り組みの継続性を引き出す手段として取り入れられてきている。そこで本研究では、市販の対戦ゲームをプレイする際に「なぜその行動をとったのか」などという戦略や理由を言語化(自己解説)させるアプローチを提案する。楽しみながら自分のプレイを客観視し言葉にする習慣をつくることで、生徒の状況分析能力(スキーマの理解や活用)や自問自答する力(メタ認知)が養われ、それが最終的に一般的な学習成績の向上へと結びつくかを比較実験により検証する。 |

