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相対性原理に依らない特殊相対性理論の再構築
○重弘裕二(大阪工業大学)
特殊相対性理論に関連する諸式は、通常「光速不変の原理」と「相対性原理」から導かれる。特に後者は、電磁気関連諸量の変換則を導く際に利用される。しかしローレンツ変換(時刻と空間の変換則)が定まれば、電磁気に関連するものも含め、全ての変換則が定まるはずである。本稿では、後者に依らずとも、電磁気関連諸量の変換則等を導くことができることを示す。そのために、一般のポテンシャル場を対象として議論を進めるが、その結果、最終的には電磁ポテンシャルの定義やローレンツ力が導かれる。すなわちこれらは、電磁気現象に限定されるものではないことが示される。