電気学会全国大会講演要旨
1-021
電磁波吸収特性への植物由来多孔質構造の影響
◎羽賀大真(山形大学)・兼岩敏彦(旭有機材工業)・山本真一郎(兵庫県立大学)・飯塚 博(山形大学)
近年,電子機器の発達に伴い,電磁波による機械間の干渉や人体への悪影響などの問題が増加していくと予想される.また,農業系副産物は安定的に産出されるにも関わらず工業的な利用は少ないのが現状である.著者らは農業系副産物に着目し,それを窒素雰囲気中で炭化焼成することによって得られる植物焼成粉体(PSC 粉体及びSHC 粉体)を開発した.本研究では,このPSC粉体とポリエチレン繊維を複合組織化したプラスチック系複合材料を作製し,電磁波吸収特性を評価した.その際,植物由来多孔質構造及びhelical構造が電磁波吸収特性に及ぼす影響について検討した.結果として電磁波吸収においてフィラーの多孔質構造は有用であり,その中でもhelical構造は優れていることが判明した.