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判別分析法による対象騒音と暗騒音の分離
○三谷康夫(福山大学)
ある地点で測定される騒音は,一般に,様々な騒音源からの騒音が重なり合っているため,騒音レベルは複雑な変動形状となる。例えは,道路交通騒音や鉄道騒音等の個々の騒音を対象に測定する場合に,しばしば対象騒音以外の暗騒音の影響が問題となる。対象騒音と暗騒音が分離できれば,音源別に寄与率の評価が可能となり,騒音の評価や対策にとって有効である。本研究では,事前情報を必要としない,対象騒音と暗騒音と分離する実用的手法を考察する。ここで,統計的信号分離法として,判別分析法を用い,等価騒音レベルの形で,対象騒音と暗騒音の分離を行う。本手法をシミュレーションや室内騒音の実測データに適用し,その有効性を確認する。