船舶用ディーゼルエンジンの排ガス処理に電気集塵装置(ESP)が注目されている。重油を燃料とした場合，排ガス中の粒子濃度が高く，電気抵抗値も低いことから一度捕集した粒子が飛散する再飛散現象を抑制する技術が課題である。著者らは再飛散現象を抑制するESPとしてホール型ESPを提案している。本稿では，このホール型ESP内のシミュレーション解析結果について報告する。あるモデルサイズにおいて,主流体速度を変化させたときの流体解析を行った。主流体はイオン風の影響を受け,速度0.15m/s程度で効率的にホール内に粒子を誘導することが期待できる。