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大気圧低温プラズマによるDLC薄膜の除去
◎佐原純輝・三本明子・田中郁行・石川有宰・森本康平・浅井朋彦(日本大学)・平塚傑工(ナノテック)
ダイヤモンドライクカーボン(DLC)は,高硬度,耐摩耗性などの優れた特徴を持ち,幅広い分野で応用されている.一方,基材の再利用やDLCの微細加工などを行うためには,生成されたDLC膜の除去が必要となるが,従来の手法では,処理時間や装置コストなどが問題となっている.上記の課題を解決する手法として大気圧低温プラズマによる酸素ラジカルの生成に着目し,除膜法としての開発を進めている.ガス流量1.00L/minのArガスに低周波高電圧(20kHz,9kV)を印加して生成したLFプラズマジェットを,90秒間DLC膜に照射した結果,照射領域において,炭素質量濃度が著しく低下していることが確認でき,本手法によって DLCが除膜されることが確かめられた.