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酵素に影響を与えない青汁殺菌実用化試験装置の開発
◎齋藤高輝・野沢康仁・南谷靖史(山形大学)・深田秀樹(日本薬品開発)
食品の殺菌方法として加熱殺菌,化学殺菌などがあるが,品質や風味の変化等を引き起こす。これらの解決方法として,パルス高電界(IPEF)による殺菌が研究されている。IPEF殺菌は細菌の細胞膜を物理的に破壊し壊死させることができるため非加熱殺菌が可能である。そこで本研究では青汁のIPEF殺菌を試みた。今回は実用化試験として循環殺菌型の装置を開発し殺菌の検証を行った結果について述べる。さらに青汁中に含まれる酵素がIPEFの印加に伴い,失活していないことを確認した。結果として20分パルス電界を印加することで30,40kV/cmにおいて生存率がそれぞれ40%,12%程度まで減少した。またSODの失活は起こっておらず酵素に影響を与えずに殺菌することが出来た。