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沿面放電プラズマ処理による溶液の物理化学特性
◎吉田陵平・関 聡史・鬼頭昌也・安井晋示(名古屋工業大学)・寺添 斉・庄子和博(電力中央研究所)
植物工場において,少量の培養液を循環させる薄膜水耕栽培が導入されている。水耕栽培では,微生物による緩衝作用がないため,一旦病原菌が進入すると病原菌が攪拌してしまう恐れがある,このため,培養液の殺菌技術が不可欠である。従来,殺菌にはオゾン水が用いられてきたが(1),オゾンが気中に拡散すると植物の生育阻害を引き起こす。そこで,筆者らは,アルゴンなど不活性ガスを用いたプラズマによる培養液の殺菌技術を開発してきた(2)。本研究では,プラズマの発生方法,プラズマガスの種類および溶液の違いによる溶液の物理化学特性と植物の生育特性に及ぼす影響を評価している。本報では,溶液として蒸留水を用いたときのpHの変化を調べた結果を示す。