電気学会全国大会講演要旨
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微小金属粒子存在下における真空ギャップの耐圧低下
◎阿部圭佑・松岡成居・熊田亜紀子・日高邦彦(東京大学)・道念大樹・月間 満(三菱電機)
真空ギャップにおいて微小粒子が絶縁破壊の原因の1つと指摘されてきた。しかしながら、今までの研究では定性的な議論にとどまり、実際に高速度カメラを用いて挙動を取得することや、耐圧低下度について考察された例は少ない。そこで本研究では真空ギャップに微小粒子を投入し様々な電圧に対する絶縁破壊発生確率を計測した。また同時に電極間の様子を撮影した。その結果微小金属粒子が大量に存在する場合には絶縁破壊電圧が30%程度まで低下することを確認した。また粒子が除去されるその後の計測では、電圧印加回数に伴い絶縁破壊発生確率が低下した。以上のことから微小粒子の発生の抑制及びその除去が重要な技術課題であることが分かった。