電気学会全国大会講演要旨
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真空バルブ内の絶縁物‐シールド間距離が異なる場合における繰り返し交流電圧印加後の帯電分布推移
○福田英昭・石川啓太・山村健太・佐野 陽(明電舎)・吉田遼平・山納 康(埼玉大学)・山本 修(応用科学研究所)
真空インタラプタ(VI)を設計する際には真空中沿面放電特性を把握しておくことが重要となり,絶縁物上が帯電することによって発生すると考えられている。今回,VIを模擬した電界緩和シールド付真空バルブに繰り返し交流電圧を印加し,シールドと絶縁物との隙間(Gap)が異なる場合における帯電分布の推移について調査した。結果より,Gapによらず繰り返し電圧を印加するとコンディショニングにより帯電量は減少する傾向が確認されたが,Gapの広い試料の方がその減少率は小さかった。またGapの狭い試料は繰り返し電圧を印加しても分布の様子は変化しなかったが,Gapの広い試料は分布の様子も変化した。これより,帯電をコントロールするにはGapを適切に選択する必要があることが明らかになった。