電気学会全国大会講演要旨
2-007
乱巻きモータコイルにおける部分放電発生遅れ時間の電圧パルス幅特性とRPDIVへの影響
◎安本雄祐・菊池祐介・永田正義(兵庫県立大学)
近年,インバータ駆動モータの適用が様々な分野で拡大している。一方,モータコイルには急峻な立ち上がりを有するサージ電圧(インバータサージ)が発生するため,部分放電が発生し,エナメル皮膜の浸食,絶縁破壊に至る可能性が指摘されている。そこで,インバータ駆動乱巻モータの絶縁性能試験に関するIEC規格(IEC60034-18-41)が発行された。本研究では,実機乱巻きモータコイルを用いて,インパルス電圧に対する部分放電発生の遅れ時間の電圧パルス幅特性に注目した。その結果,相間結線ではパルス幅によって放電遅れ時間が変化するのに対して,対地・ターン間結線では放電遅れ時間は短くパルス幅に依存しないことを見出した。講演では部分放電開始電圧に与える影響についても発表する。