電気学会全国大会講演要旨
2-023
炭化水素系熱硬化性樹脂とエポキシ樹脂の導電率の比較
◎吉田圭佑・渕 裕樹・小迫雅裕・匹田政幸(九州工業大学)・亀井伸人(RIMTEC)
電気絶縁材料に対する更なる高耐熱性・高耐電圧性の要求に対応するため,筆者らはエポキシ樹脂の代替材料として,炭化水素系熱硬化性樹脂であるPoly- tricyclopentadiene(P-TCP)やPoly-dicyclopentadiene(P-DCP)に着目し,これまでP-TCPがエポキシ樹脂よりも高耐熱性を有しながら,低誘電率,低誘電損率であることを報告してきた。既報では主に交流の電気絶縁特性を扱ってきたが,当該樹脂は極性基を持たない化学構造ゆえ,直流での電気絶縁特性に優れている可能性がある。本稿では,250℃の高温領域までのTCP/DCP共重合体試料の直流導電率を測定し,検討した結果を報告する。