電気学会全国大会講演要旨
2-026
エチレン酢酸ビニル共重合体の酢酸ビニル量推定-赤外吸収分光に対する遠赤外吸収分光の優位性-
◎井筒智之・小高大祐・小松麻理奈・大木義路(早稲田大学)・水野麻弥(情報通信研究機構)・中村孔亮・千綿直文(日立金属)
酢酸ビニル(VA)が12〜60質量%配合された、厚さが1.0〜3.0mmのエチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)シートに対して、テラヘルツ(THz)域を含む遠赤外分光により0.5〜21.0THzの吸収スペクトルを取得した。その結果、次の事実が分かった。(1)吸収強度がVA量にほぼ比例する吸収が2.5、6.7、10.5、11〜17、17〜20THzに現れる。(2)2.5THzの吸収により、従来の赤外分光では困難な、比較的厚くVA量の高いEVAシートを含め、赤外分光に匹敵する推定精度でVA量の推定が可能。