電気学会全国大会講演要旨
2-027
アルミナの高温領域における漏れ電流の経時変化と材料変性との関係
川人敏志・○花田信子・石田政義(筑波大学)
高温型燃料電池主絶縁への応用に向け、アルミナに関して漏れ電流の経時変化と材料変性との関係を調査した。1kV程度の印加電圧以上でアルミナの漏れ電流は減少する傾向となった。測定を行った2つの試料の電気伝導の活性化エネルギーがほぼ等しかったことから、電気伝導機構に差はなく、本実験の再現性を確認できた。高温領域において直流高電圧を印加することで、アルミナに含まれる不純物が析出した。また、外部から混入したNaは負極に析出していたことから、電気伝導のキャリアになることが分かった。これらより、不純物の析出によるキャリア濃度低下が漏れ電流減少の原因であることが示唆された。