電気学会全国大会講演要旨
2-028
半導体パワーモジュール用セラミック材料の直流リーク電流経時変化
◎早瀬悠二(富士電機)・岩田知之・瀧澤 馨・三宅弘晃・田中康寛(東京都市大学)
小型で安価なパワーエレクトロニクス機器需要の増大から、そのコア部品である半導体パワーモジュールの高パワー密度化が求められている。そのため、半導体チップと冷却体を絶縁し且つ発熱を効率的に伝導するために用いられるセラミック絶縁基板の高耐圧化・高熱伝導化が急務となっている。この基板材料に一定以上の直流電圧を印加したところ、リーク電流(体積電流)の一時的な増大が観測された。このような報告は極めて少ない。電流増大は、特にAlNを主材とするサンプルに、2.8kV/mm以上の正電圧を印加した際に顕著に観測され、その特徴からイオン性キャリアの移動(電界掃引)の可能性が高い。